れーちゃんは話したい

好きなものたくさんあります。

日曜劇場「JIN -仁-」を見ました。

はじめに

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僕がこのドラマに興味を持ったのは、今から約6年前の実際にテレビで放送していたのを見た時から。たまたまテレビをつけた時にやっていたのを見て、話しの一部しか分かっていない状態だったが一気に引き込まれたのを覚えている。

当時は途中途中でしか見られてなかったが、Amazon primeに加入した際に全編無料で見られたため、今回の自粛期間中を利用して全て一気に見た。

当時高校1年生だった僕は、音楽の授業の際に自由に何か音楽を演奏する機会があった。その際このドラマで使われているメロディーを耳コピし、アルトリコーダーで披露したのを思い出した。

自粛期間でまとまった時間があるため、かつて長い間習っていたエレクトーンを最近また弾いている。新しく曲を練習しようと思い立ち、このドラマのメインタイトルを練習し、エレクトーンでも弾けるようになった。改めて、良い曲だなあと感じるとともに、当時の自分を思い出し、何とも言えない気持ちになった。

今回このドラマを改めて全編通して見て、ぜひ今のこの感情を忘れないでおこうと思い、文字として残していこうと思う。

 

日曜劇場「JIN -仁-」を見て

 あなたはこれまでに、重大な決断を強いられた経験はあるだろうか。

そして、その決断を悔やんでいたりするだろうか。

 

この物語の主人公南方仁もまた、様々な決断をする場面が多くある。

この物語では、外科医である南方仁が、江戸時代にタイムスリップしてしまうことから始まる。そこで、現代の医療では比較的簡単に治療が行える病気や怪我に多く出会う。初めはがむしゃらに現代で学んだ知識や技術を持ってそれらを治し続ける。

そうするうちに仁の心には、今自分がやっていることは歴史を変えてしまっていることなのではないか、という思いがたびたび生じるようになる。 その思いから、目の前で苦しむ人を見捨ててしまうべきか、助けるべきかで迷いが生じる。

しかし、どの場面でも最終的に仁は助けることを選択する。もちろん、周りの人の影響も数多くあったが、最終的に決めるのは仁自身だ。仁が身も心も医者であったからこその決断だと思う。

 

高校受験、大学入試、就活などの大きなものから、今日の夕飯などといった小さなことまで、自分自身も選択をしながら生きてきた。僕がこれまでの人生において行ってきたそのような選択における決断は、果たして正しかったのか。

今でもそれをふと思うことがある。

もしあのときあの進路に進んでいたら今頃もっと楽しかったのではないか。もしあの日これをしていたら…。

 

人間には誰にでも欲望がある。その欲から、自分にないものを自分や自分の過去に求めるようになったり、他と比べて悲観してしまうことで、人生における選択は乱されてしまうものだと考えていた。そのため、その欲はできるだけ抑えるべきだ、と。

しかし、仁が医の道からそれようとした場面で、龍馬はこのように言っていた。

 

「国のため他人のためときれいごとを言うが、実は人は欲でがんじがらめじゃ。みんな、金のため名前のために生きている。わしだってそうじゃ。生まれてきたからには何かをやりたいと思うからがんばっている。欲は生きる源じゃ。先生のやっていることは仏か、死人のやっていることじゃ」

 

盲点を突かれたような思いだった。

欲は生きる源なんだ、と。決して否定せずそれを受け入れていくことこそ、人間らしい人生を送る上で重要なことであるのだと気づかされた。

人生は選択の積み重ねである。

良い選択をできるように、というのではなく、自分の感情(欲)を素直に受け止めながら、死ぬ前に良い人生(選択)を送れたと思えるような生き方をしていきたい。

 

しかしここで僕は思ったことがある。

人生は自分が選択したこと以外のことも起こり得るし、なんならその事象の方が多いのではないか。そしてそのせいで選択肢が狭められることなんてたくさんあるのではないか、と。

 

「神は、乗り越えられる試練しか与えない。」

仁が自分を奮い立たせるとき、喜一ちゃんが栄さんをカッケから救うとき、咲さんが医に進むことを決めるときなどなど、作中に、幾度として出てきた言葉である。

このセリフからも、選択したこと自体に間違ったことなどはないという、作者の思いが伝わる。と同時に、先ほど呈した疑問にもうまく答えてくれているように感じる。

 

このドラマを通して、様々なことを学べた。正直こんなに人生の教訓となるようなことをたくさん学べたものは僕の中で未だかつて無かったので、とても刺激的だった。今回この作文で中心的に書いたのは、人生における選択についてが主だったが、他人を思いやる気持ち、仲間の大切さなどなど、他にもたくさんの教訓となるような題材が織り交ぜられており、素晴らしい作品となっていると感じた。また、このドラマの元は小説らしいので、機会があったら是非読んでみたいとも思った。

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